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エムキュウデザイン、2011年5月20日のニュースです。

希望と絶望。

2011年5月20日(金)

  GWが明けて2週間。浜岡原発が止まり、山口県知事は、上関原発の建設に待ったをかけた。世界は、再生可能エネルギーへ大きく舵を切りそうなムードがあるのではないか。と、楽観的にすぎつつながら、明るい未来をまぶしそうに眺めることもできる。可能性そして希望。んで今現在、こちら真っ暗闇。決定的な対策を打ち出せないまま、あのねじり曲がった鉄骨むき出しの無残な原子炉たちを終わらせることが出来ないでいる。僕らは、放射性物質との新しい日常を生きていく。たぶん、未来永劫的な長さで。これは絶望的な事態ではないのか? ここ東京でも、そのリスクは十分に訴えられている。しかし、それにしても、僕らはどうして逃げないのだろう?
 ビッグイシューの細野晴臣氏のインタビュー。ネイティブ・アメリカンの「世界とのつき合い方」に触れてふたつのこと。ひとつは、薬草を摘むときに「今から摘ませていただきます」と声に出して言う。この声。気持ちは音にして空間を響かせなくちゃ「世界」には伝わらないし、わからないでしょと。もうひとつが、薬草を摘むときに、必ず自分の大事なものを供える。「物事にタダのことはない」から。つまるところ、「自分がしたことは自分に返ってくる」ということ。こういう知恵を、僕らは絶望的な後悔とともに噛みしめないといけないんだろう。例えば、今後、再生可能エネルギーへの研究開発が進むとしても、夢のような発電装置を期待しちゃいけないと思う。無遠慮に無尽蔵に使えるエネルギーが出来たとしたら、人間は、また、おかしくなるし、きっとよからぬことが待ってるにちがいない。なんて、心配も前倒してみました。

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